玉の海~双葉山の再来と呼ばれた、絵に描いたような美しかった四つ身

横綱 玉の海。

生年月日:昭和19年2月5日。

身長:177cm、体重:134㎏。

初土俵:昭和34年3月場所。入幕:昭和39年3月場所。

本格派の右四つの型を持ち、堂々の横綱相撲で大相撲ファンを歓喜させた。

「腰で吊る」。

柔軟で強靭な腰に乗せて高々と吊り上げる、「腰で吊る」吊り出しは、大相撲史上最高の使い手と言って過言ではないだろう。

入幕時は100㎏そこそこの体だったが、頭を付けるような相撲は取らず、廻しに手が掛かれば、下手一本でも吊りを仕掛けるような、荒々しく大きな相撲を取った。

廻しも力が入るように、上手も下手も深く引いた。絵に描いたような、美しい四つ身だった。

今の親方の中で、そういう指導が出来る人はいるだろうか。

同じく大関候補だった177cmで176㎏の巨漢の若見山に、相四つの右四つで胸を合わせる、がっぷり四つで水入りの相撲を取り、寄り切って勝ったこともあった。

足腰が柔軟で、重心が低く、肩幅が広い、理想的な体。胸の合わせ方が巧く、がっぷりになったら相手力士の体が浮くように見えた。

187cmと、玉の海より10cmも大きい横綱大鵬に対しても、果敢に胸を合わせにいった。

横綱同士になってからは、がっぷり四つの名勝負を見せた。

右四つがっぷりで、玉の海は下手側の右足を前に出して、つまり大鵬に対して上手を近くしているのに、懐の深い大鵬が左上手に届かない場面がある。

如何に、四つ具合が素晴らしかったかが分かる。不世出と呼んで良いと思う。

優勝6回。完成間近だった、本格派四つ相撲。

27歳での早世が、今でも、そして永遠に惜しまれる。

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