クールな業師、一瞬の内無双と大胆な外無双は、二子岳の真骨頂だった

二子岳は昭和40年代を代表する業師で、左四つ、下手投げ、内無双を得意手とした。

昭和42年1月場所に新入幕。

翌場所に入幕した陸奥嵐、栃東とは年齢も体格も同じぐらいで、若手の業師として出世を競った。

三役になったのも同じ時期で、幕内上位で活躍した。

荒業の陸奥嵐、正統派テクニシャンの栃東に対して、二子岳は如何にも曲者という感じだった。

けたぐり、肩透かし、捻るような引き落としなど、変化技や引き技も得意。

特に左四つで半身の体勢からの内無双は、本当に一瞬何が起こったのか?という感じだった。

二子岳は当時の力士の中では、ハンサムでクールなイメージだったから、観客が呆気に取られている中で、さりげなく勝ち名乗りを受ける姿が絵になった。

近年では内無双は、朝青龍・把瑠都・琴光喜、最近では安青錦も見せて、横綱・大関の技みたいになっているが、二子岳のような曲者にこそ似合う決まり手だ。

そして、二子岳と言えば外無双。

外無双は右手で、相手の右ヒザの外側を払いながら捻り倒す、内無双とは真逆で豪快な技だった。

想像すると分かると思うが、技をかける方のリスクは小さくない。

相当に思い切りの良い力士じゃないと、仕掛けないであろう大胆な技だ。

見栄えのする技だから、また見てみたいが、かなり長いこと見ていない。

ネットで調べたレベルでは、「技のデパート、モンゴル支店」の旭鷲山が最後のようだ。

技をかける方のリスクを考えると、大型化した近年の土俵では難しいだろうか。

二子岳は大きい高見山にも決めているし、その後に栃赤城は重たい朝汐に決めている。

まぁ、栃赤城は無鉄砲というか、流れで何でもしそうな力士だったけど。

ところで最近YouTubeで、栃赤城VS朝汐での外無双の映像を見たけれど、栃赤城の手は朝汐のヒザに届いていないように見えるが・・・。

やはり二子岳のようなスリムな力士が、大きな力士を外無双で引っ繰り返す場面を、もう一度見てみたい。

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ちなみに二子岳は私が小学生の頃の、一番のご贔屓の力士でもあった。

昭和42年9月場所、前頭4枚目で8勝7敗の成績。

そして翌11月場所、二子岳は新小結へと昇進する。

子ども心に、一つの勝ち越しで番付が四つ上がっての小結は、贔屓の力士だっただけに「ラッキー」という感じだった。

新小結の場所は5勝10敗で、翌場所は元の前頭4枚目に。

そこでも8勝7敗、再び番付を四つ上げて、小結に戻ることが出来た。

五つの負け越しの後に、一つの勝ち越しで小結復帰。またもや、「ラッキー」だった。

この二度目の小結の場所は8勝7敗で勝ち越すが、この場所が三役での唯一の勝ち越しであった。

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